「イグアナの脱皮」で残った、奇妙な薄皮

「出したことには全く後悔はありませんが、アレを目の前にしたときは、何とも言えない腹立たしい、いやーな気持ちになりました」出したのはヘアヌード

写真集『NUDITY』。アレとは、この写真集の一部を「無断で」掲載した週刊現代と報知新聞。そう語るのは、ドラマ「イグアナの娘」や「失楽園」で人気上

昇中のタレント・菅野美穂である。出したことに後悔はないのは当たり前だが、「宣伝で週刊誌などに写真を掲載するつもりはなかった。指を写し込んだ

りして、完全な転載にならないよう細工されていますが、まさに肖像権の侵害。」てなわけで、二十五日に抗議の会見をわざわざ開き、菅野の「アレ」発

言になったのだ。「好きな人以外には肌を見せたくない気持ちはずっとありました。でも、ありのままを見てと言って、服を脱がないのはいいわけだと思っ

て頑張ったんです。」みずからのけなげな台詞に感極まったか、ウルウルウルウル。(だから、違うって。(笑))「すいません、絶対に泣かないと決めてた

のに・・・ずるいですよね、こういうときに泣くのは。女の子って泣くと正当化されたりするじゃないですか。そういうの、イヤなんです。」で、またウルウル。

事務所サイドも、「直ちに厳重抗議し、法的手段も検討しています。」と徹底抗戦の構え・・・なのだが、なんだか不思議な点もある。そもそも、報知と現代

に発売前の写真集を渡したのは菅野の所属事務所。しかも、「こういう手口があるのは知ってました。覚悟はしてたんですけど・・・」(菅野)というんだか

らまず不思議。また、この三千八百円の写真集は自費出版で、その理由は、「直前に気が変わって発売を取りやめても、外部に迷惑をかけないよう配

慮して」なんだそうだが、そこまでして脱ぐのもヘン。「印税がまるまる入るからですよ。雑誌への露出を毛嫌いするのも、買わずに満足する人が出ると

困るから(芸能評論家(笑))」との解説もある。(それはない。グラビアや新聞を見て、本当にヌードだということが分かって慌てて買いに走ったときは既

になかった、という人が続出したんだから。)それが証拠(?)に、写真集の売れ行きは、追加注文の十万部はすでに予約でいっぱいで、さらに十万部

のの増刷が予定されるなど絶好調。売り上げは年内にも十億円を越える勢いだ。かつて、菅野はこう話したことがある。「お仕事と引き替えに十代を売

っちゃったような・・・でも後悔はしてません」これなら二十代も後悔しないってか?

清純派・菅野美穂ヘアバッチリの真相

清純派アイドル、菅野美穂が、ヘアヌード写真集『NUDITY』を発売、アッという間に初版の十万部を完売した。突然の発表もさることながら、売れなくなっ

た女優が最後の最後で脱ぐケースが多かっただけに、「なぜ、今」が話題の的になった。発売前日の記者会見で本人は、「十代の思い出を残しておき

たかった。何も纏っていないときは、自分を確認できると思った。」と話し、宮澤正明カメラマンとの仲についても、「父親以上神様未満」と「男女関係」を

否定したが、芸能関係者の目を引いたのが「自費出版」という出版形式だった。菅野側は、「直前に気が変わって発売を取りやめても、外部に迷惑をか

けないよう配慮して・・・」と説明したが、なにしろ金額が金額である。定価三千八百円で十万部が売れたのだから、仮に流通経費を三割と見込むと、約

二億六千六百万円。ここからギャラなどが差し引かれるが、いずれにしよ億単位のカネが事務所に転がり込む。「大手出版社から出すと、印税しか入ら

ないから、商売がうまい。いや、よほどカネが必要だったのか」と、芸能関係者でウワサが広がり、さらには、「母親が『りえママ』のようなステージママ。

その母親が独立を画策中で、写真集でもうけたカネは事務所への置き土産」「実家が借金をしていて、その返済を迫られていた」などの憶測も飛び交っ

たが、埼玉県坂戸市に住む母親はこう話す。「ウチは普通のサラリーマンですから、全て事務所にまかせっきり。最初から、事務所と心中するつもりで

やりなさいと言ってます。売れてくると移籍とか独立といった話が出るけど、そうなったら終わりだよって、つねづね言っています。借金?こんな普通のマ

ンションであるわけないでしょ」菅野といえば、埼玉県下の進学校として知られる女子校の出身で、学生時代は皆から「菅野ちゃん」と呼ばれる人気者だ

ったという。クラスメートの一人は、「なんで写真集を出したんだろうって皆で言ってる。私もそうだけど、友達も写真集は見てない。テレビで泣いてる姿が

映っていたけど、これから『菅野バッシング』なんかが起きちゃうんじゃないかって、すごく心配」と話していた。


このところ、「自費出版が流行ると困る」という意図がミエミエの自費出版バッシング記事が目立ってます。借金説なんて調べればすぐ分かるのに、あえ

て疑問視しているのも「自費出版バッシング」をするための理由にすぎません。お金に執着している奴らが、お金に執着していない人を叩いているのが

面白いっす(笑)-1997.9.7-


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