【太字は菅野】 着ぐるみもOKだなんて勇気あるよねえ(稲垣) 菅野さんって、意外と(背が)ちっちゃいんですね。 はい、どちらかといえば。 なんか大きく見えますよね。今日隣に並んで写真を撮るまで、もっと背が大きいなのかと思ってましたよ。 −おふたりは、今回のドラマが初共演になるんですよね? えーっと、ま、基本的にはそうですね。『特命リサーチはいっしょに出てるけど、セクションが違うって設定だから、格むシーンはないし。 でも、お会いしたことは何度かあるから、初対面ではないですよね。 そう、そう。中居の『ボクらはみんな生きている』に、僕がゲストで出させてもらったときとかね。あとは、このあいだ『スマスマ』に、ね?(笑) 菅野さんが出てくださったり。 「ゴロクミちやん」のコーナーで、私がゴロクミちやんの妹役として登場したんですよね(笑)。 それも、あのデブの着ぐるみを着て(笑)。いやあ、「ゴロクミ」の姓役を菅野さんが引き受けてくれるって聞いたとき、勇気あるなあって思いましたよ。だって、ふつう女優さんでかぶり物にOKする人って、なかなかいないでしょ!?もしかして菅野さん、冒険家ですか? (顔の前で手を振りながら)そんなことは全然ないです(笑)。ただ、『スマスマ』はときどき見てて、面白いなあと思ってたから。自分が出てみるのも面白いかなあって考えただけで。 でも、僕はそれってスゴくいいことだと思いますよ、興味があることは、何でもやってみようって気持ちがあるっていうのは。ま、僕らのグループもずっとソレでやってきましたしね(笑)。 実は私、自分が「ゴロクミちやん」に出るってことになって初めて、”ああ、あれって稲垣さんだったんだあ”って気がついたんです。”全然、稲垣さんに見えないじゃない!?“って、もうぴっくりしちゃって(笑)。 そっか。それってあるのかもしれないなあ。ハッキリ言って菅野さんだって、テロップに名前が流れなかったら、誰がやってるのかわからないはずだと思うしね(笑)。自分が肉襦袢の着ぐるみを着た姿を見て、どうでした? なんとも言えない感じ(笑)。まさに自分が自分じゃないみたいで、不思議な感覚で楽しかったですよ。さすがに1時間半もかけてメークしただけあって、変わるもんだなあって。 ああ、あのメークはね、最初の頃は2時間かかってたんですよ。あと、肉襦袢の着ぐるみって暑かったでしょ? ムレますねえ(笑)。 だから、待ち時間にはドライヤーの冷風を首のとこから吹きつけたりとかね。短いコーナーでありながら、けっこう大変な撮影なんですよね、あれは(笑)。 稲垣さんって本当に変わってる人かも・・・(菅野) 今度のドラマは僕がソムリエで、菅野さんは僕が働いてるレストランのエラい人のお嬢さん役なんですよね。 ひとことで言って、私の役は性格悪いギャルって感じですね(笑)。自分自身はエラいわけでも何でもないのに、やけにエパってる。 それに対して、僕の役である佐竹城は”変わり者”って設定で(笑)。オタク的というか、ワインのことに没頭しすぎてて、世間一般の価値観みたいな部分とズレた生きかたをしちゃってる。 ただ、そこには自分の信念がありますよね。こだわりがあるからこそヘンクツになったり、ガンコになったりって感じで、そこが周りの人からは”変わってる“って受け取られてしまうけど。 そう、そう。でも、僕は思うんだけど、何かの才能がある人って、どこか変わってるものじやないかなあ。だから”変わり者”っていうのは、ある種のホメ言葉だったりするわけだし。菅野さんも、変わってるって言われること多いんじやないですか?
いや、あんまりないですけど・・・。 それはスゴい台詞だなあ(笑)。だけど、ちょっと意味は違うかもしれないんだけど、女優さんって普段は気配を消してません? 僕、よく行くレンタルピデオ屋さんで何人か女優さんを見かけることあるけど、けっこう誰も気がついてないですもん。 ヘェー。でも、私の場合は(気配を)消してるとか消してないとかって問題じやなくて、もともと存在感がないみたいですよ(笑)。 そんなことないと思うけどね。でも、ま、本当に変わってる人って、自分では変わってると思ってないものだったりするからなあ(笑)。 というか、逆に私はいま、稲垣さんはホントに変わってる人かもしれないって、カチッと感したんですけど。 エッ? いきなりなんで? だって、ほら、稲垣さんって、無意識なのかもしれないけど、周りに気を配ったりとか、話題を相手に合わせようとするじゃないですか。それって、もともと変わってるから、自然と”そうしなきゃ”って感じになってるのかなあって。 ああ、なるはどね。ま、確かに僕はマネージャーとかにも、しょっちゅう「変わってる」って言われてはいるんですけどね(笑)。 なんて、こうして長くお話しするのは初めてだし、フッと思いついただけなんで、そのうち印象は変わるかもしれないんですけど。 ああ、菅野さんって、思いつきでしやべるタイプなんだ? そうなんですよ。スミマセン。 いやいや、べつに責めてるわけじゃ全然なくて(笑)。実を言うと僕もそうなんですよ。よく人から「考えてしやべってない」って注意されるんだけと、そのときそのときに頭に浮かんだことを口にしちゃうんだよね。だから、何て言うんだろう。感性型って面では、菅野さんと僕は似てるのかもしれないなと。・・・って、これも、いまパッと思いついたことを喋ってるだけなんですけどね(笑)。 意外だろうけど、僕って活動的なんですよ(稲垣) だけど、考えてみたら「あの人って変わってるよね」みたいなことを言うのって、オカシイのかもしれないね。だって、人はひとりひとり、みんな違うのが当たり前なんだし。むしろ違いがあるから、それが刺激になって面白い結果が生まれたりするのが、友達とか恋人だったりするわけでしょ!? ホント、そうだと思いますよ。 −なかには自分のスタイルがなくて、流行に流されてる人もいますけど・・・。 でもね、私は流行を追いかける情熱があるっていうのが、逆にスゴいなって感心するんですよ。たとえば私もね、雑誌で”この秋のイチ押しスカート”みたいな記事を見て、”あ、これってカワイイな”とか思うんですよ。でも、それはみんなが感じることだから、そういうハヤリ物って手に入りにくいじゃないですか。そこをわざわざ予約したり、お店を回って探したり、そこまでして欲しいと思うほどは体力がないんですよ(笑)。 出ぶしょうなんだ? はい(笑)。 そうかあ。いや、っていうのは、僕って家でひとりでいるタイプに思われがちなんだけど、実はけっこう活動的なんですよ(笑)。映画も行けば、夏には海も行くし、スポーツも、ま、泳ぐくらいだけどやりますしね。 ヘェー。稲垣さんって外出はあんまり好きそうしやない感じなのに、本当は逆なんですね。意外だなあ。 でしょ!? 菅野さんは? 家にいるほうが好きなんだ? っていうか、家でやることがたくさんあるって感じなんですよ。掃除とか洗濯とかゴミ出しとか。特にドラマに入っちゃうと、たまる、たまる(笑)。 ゴミがたまると、ストレスもたまっちやうよね(笑)。だから、けっこう僕はキレイにしてますね。自分で言うのもナンですけど男のわりには散らかってないと思うな、ウチは。 私は女のわりに汚いんですよ(笑)。 でも、僕も表面だけだよ、キレイにしてるのは。基本的には神経質じゃないんで、物がキチンと並んでなきゃダメだとかっていうのはないから。自分が落ち着いて過ごすために、見えるとこだけキレイにするタイプなんですよ(笑)。 それだけで十分、エラいですよ。私の場合、余分な物は全部捨てたいと思っても、何が余分な物かがわからないんで持てられなくて。それで散らかってるって状態なんですよ。 なるほどね。だったら、コレはどうかなって思う物は、どんどん捨てちやったほうがいいんじゃないかなあ。それで意外と後悔したりはしないから。 ソレなんですよ、ソレ!(笑) 後悔したらどうしようと思うと、なかなか捨てられないんですよねえ〜。 でしょ!? 僕もその気持ちはわかりますよ(笑)。でも、結局、部屋が散らかる原因になるような物っていうのは、あんまり必要ない物なんだよね。なんて言いながら、僕も本とか写真とかは捨てるに捨てられなくて、取って置いちゃったりするんですけど。 私はね、本はあんまり読まないかわりに、雑誌が増えちゃって。ほら、雑誌って興味のあるページだけ先に読んじゃった後は、なかなか1冊全部は読み切れないじゃないですか。だから、”まだ、コレは読み終わってない”とか思っちゃって、捨てられないんですよ。そういうとこがヘンに貧乏性なんですよねえ(笑)。
家で何してるの?(稲垣) 菅野さんってなんか、”面白い“って言い方は失礼かもしれないけど、独特のペースがあるよね。今回のドラマはコメディだから、その意味でスゴく期待できるって気がしますね。 (首を振って)とんでもないです! もともとコメディは好きですか?コメディ映画とか見てます? あの、私、テレビとか映画って、あんまり見ないんですよ。 うそ!! なんか、ほら、映画をいっばい見たとか、あの本を読んだとか、人に言いたくないタイプの人っているじゃない? それなんじやないの? いえ、ホントに(笑)。レンタル屋さんでビデオ借りたら借りたで、見ないまま終わっちゃうし。 (すごく驚いて)エーッ!?じゃあ、家で何やってんの? 何でしょう・・・? 僕と菅野さんでは、時間が違うのかなぁ(笑)。とても同じ1日24時間を過ごしてるとは思えないんだけど(笑)。 ・・・(長い沈黙のあと)えっ!?あっ、ボーッとしちゃって・・・ゴメンなさい。いま、前の話題のことについて、まだ考えてたから。 面白い!!座布団2牧さしあげて!って感しだよね(笑)。 スミマセン・・・何の話でしたっけ? (苦笑しながら)もともとは今回のドラマがコメディだってとこから始まった話だったんだけど・・・でも、あれだね、そういうふうにジャンルでくくるんじゃなくて、何か新しいものをやりたいし、実際そうなる気はしてるよね。 本人たちは真面目なんだけど、どこかおかしいっていうか、クスッて感じの笑いになってますもんね。 そうそう。ストレートしやなくて変化球だから。でも、そういうのって僕は好きなんですよ。さりげなくおかしくて、さりげなく真面目っていうのが。 台本読んでると、いいこと言ってますもんね。一見、何気ないんだけど、本当は奥に深い意味が込められてるんだなって思うようなセリフがあったりとか。 たとえば? うーん・・・忘れちゃった(笑)。
”忘れちゃった”って・・・・オーイ、さっきの座布団2枚、はずしといて(笑)。 |
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